40歳を過ぎてから排水溝に詰まる髪の毛の量が増えて、黒い塊になってきたな……と思うことが増えてきました。とくに、前髪付近のボリュームが減って、髪を結ぶと老けて見えるのが気になるように。
年齢的に薄毛になっていくことは仕方ないのかもしれませんが、毎日鏡で自分の髪を見て憂鬱な気分になるのも辛いもの。女性同士で体調の話をすることはあっても、髪の悩みってなんだか口に出しにくくて。
電車に乗っていても、同じ目線に他人の頭部があると毛の厚みが気になって仕方ありません。自分より年上で前髪が薄くなっている女性を見ると、将来の不安で暗い気持ちになっていました。
祖母がサザエさんのパーマにそっくりな部分カツラを使っていたことを思い出して、自分もいつかカツラを使うことになるのかと思うと、ヘアケアに関しての希望が全く持てない状況でした。
なにかしら出来ることをしたいと思って頭皮マッサージを始めたのがきっかけ。ここから、私の薄毛解消のための長い旅が始まりました。
頭皮マッサージで薄毛は変わらない
シャンプーの前に指でぐいっと持ち上げるようにマッサージ。シャンプーも指の腹を使って優しく汚れを落とすように意識。
指が疲れるくらい必死にグイグイやって。使うシャンプーもノンシリコンでオーガニックの商品を買ってみたのですが……。1ヶ月経っても髪に何も変化がなかったので面倒になってサボるようになってきてしまいました。
なんとなく顔色がよくなったり、肩こりには良かったりする気がしましたが薄毛にマッサージが効いたかというと微妙。排水溝にたまる抜け毛が減ったという感覚もありませんでした。気にすれば気にするほど昔およりおでこが広くなっているように思えてきて気になって仕方ありません。
次に手を出したのは育毛剤
マッサージでは効かないということを身をもって体験したので、次は育毛剤を買ってみることにしたのです。育毛剤という名前で楽天で検索すると、出てきたのは2万件以上!!
それだけ薄毛で悩んでいる人が多いことに少々ほっとする気持ちと、これで皆解決したのかという不安な気持ち、両方湧いてきました。
たくさんありすぎてよくわからない。どれも同じに見えるし、違いがわからない。口コミが良いものを買えばいいのか?値段が安すぎると効かないのか?
育毛剤迷路に入った感じで、どれを買っていいのか決められませんでした。
人気のある育毛剤を買ってみた
ただ、何もしないで時間が経つのも怖いので、楽天でレビューの点数が4以上で40代女性の口コミが良いものを中心にピックアップ。毎日試すものなので、1ヶ月分で5,000円〜1万円くらいの間の価格帯で決めました。
これを書くまでに、5社ほどの育毛剤を試しました。まつげ美容液なども販売している有名メーカーのもの。ノズルタイプで頭皮に塗りやすいもの。頭皮の菌に注目して環境を整えるというものなど、それぞれ違う切り口の育毛剤があったので、1瓶〜3瓶くらいは使い終わるまで続けてみたのです。
私が過去に試したことがある育毛剤
KINS スカルプエッセンス。30日分 7,980円
成分:乳酸桿菌 / 豆乳発酵液、キハダ樹皮エキス、アセチルヘキサペプチド-1
頭皮のふけ、かゆみ、乾燥トラブルを防ぎ、頭皮の菌バランスを整えるのが売り。
「美肌菌」を育てると謳っている「KINS」というブランドのスカルプエッセンス。今、改めて確認したら育毛剤という名前すらついていませんでした。あくまでも「頭皮用美容液」という位置づけのようです。あくまでも化粧品として頭皮を整える。まつ毛美容液のような位置づけのイメージでしょうか。
4ヶ月ほど使っていました。育毛剤っぽくないスタイリッシュなデザインは気に入っていましたが、スプレータイプでシュッとしても髪全体に広げにくくコスパが悪い印象。30日分を頭皮全体にしっかり伸ばそうとすると、2週間くらいしか持たない気がしました。髪が短い方や髪が薄めの方は足りるかもしれません。量をケチらず使ったつもりでしたが、正直なところ特に明確な効果は見られなかったです。
ビハール グロウス 30日分 7,700円
成分:・有効成分:レイソーゲン、スエルチオール、塩酸ジフェンヒドラミン、 パントテン酸カルシウム、塩酸ピリドキシン、 グリチルリチン酸ジカリウム、サリチル酸、トウガラシチンキ
ノズルタイプの育毛剤。頭皮の近くに直接垂らせるので、広げやすさはピカイチでした。ニオイが若干微妙な印象。唐辛子成分でスースーする気持ちよさはありましたが、髪が増えたとか抜け毛が減ったとか、明らかな効果は見えなかったです。
結論からいうと「育毛剤、効果ないな」と感じていました。髪が増えた実感も抜け毛が減った印象もありませんでしたが、「何もしてなかったらもっとおでこが後退していたのかも」と思って自分を慰めていました。
このときに偶然知ったのですが、「まつ毛美容液」も毛を生やす効果はなく、毛根に栄養を与えることで生えかけの毛を太くする効果があり、結果的に黒く太くなった毛を見て増えたと錯覚する仕組みだそうですね。
そもそも、育毛剤ではなく「発毛剤」というものを買わないことには意味がないと1年以上遠回りして知ったのです。
育毛剤と発毛剤、養毛剤の違い
アイテムの種類 | 分類 | 目的 | 主な作用機序 |
---|---|---|---|
育毛剤 | 化粧品または医薬部外品 | 髪の成長を促進し、髪と頭皮の健康を維持すること | 血行促進、栄養素の供給向上、頭皮環境の改善 |
発毛剤 | 医薬品 | 実際に新しい髪の毛の成長を促すこと | 毛母細胞の活性化、DHT(ジヒドロテストステロン)の生成抑制 |
頭皮ケア製品 | 化粧品または医薬部外品 | 頭皮の清潔を保ち、健康的な頭皮環境を維持すること | 頭皮の洗浄、保湿、刺激の軽減 |
養毛剤 | 医薬部外品 | 髪の毛を太く長くすることを目的としながら、頭皮環境の改善にも効果を発揮すること | 血行促進、抗炎症作用 |
男性に薄毛が多いのは、男性ホルモンと脱毛が大きく関係しているからだそうです。男性ホルモンの一種である「GHT」が発毛を抑制することで起きる仕組み。
女性もおそらく、更年期が近づくにつれ女性ホルモンの減少とともに薄毛になるパターンだと同じ仕組みなのでしょうね。ただ、女性の場合必ずしも男性ホルモンの影響ではない場合もあるようで、原因に応じたケアを行わないとかえって逆効果になることもあるのだとか。
今思うと遠回りの道を選んでしまったのですが、病院で治療することに抵抗があった私は、自己流と市販品で無駄な時間とお金を浪費することになるのです。
長くなったので次回に続きます。
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